事務所に所属する!!
きっと、そんな強い決意を抱いている人がたくさんいるはず。
けれどその一方で
という不安も抱えているはずです。
実は、養成所によって「事務所に所属できる割合や所属のしやすさ」が違うって、知っていましたか?
まずは所属しなければ始まらない声優街道。
幸先の良いスタートを切るためには、「どの声優養成所を選ぶか」がとても重要です。
おすすめは、ドラフトオーディションがある声優養成所
結論から言うと、事務所に所属しやすいのが「ドラフトオーディションがある声優養成所」です。
ドラフトオーディションとは?
声優事務所やタレント事務所の関係者を招いて行われるオーディション。
生徒は持ち時間内でセリフやナレーションを発表する。
それを見て「この人がほしい」と思った事務所がスカウトしてくれます。
実力や魅力がある人には、10社以上からオファーがかかることも。
また、このオーディションには大沢事務所や青二プロダクション、81プロデュース、アーツビジョングループ、俳協などの大手声優事務所も多数参加しているので、大手事務所に所属できる可能性があります。
ドラフトオーディションがある声優養成所は限られており、数は多くありません。
しかし、どの声優養成所も高い所属率を誇っており、ドラフトオーディションを受けた生徒のうちおよそ7割かそれ以上がどこかの事務所に所属している養成所が大半です。
所属して分かった「所属声優の多くが、ドラフトオーディション合格者だった」
実は私も、かつて声優でした。
そこそこ名の通った某事務所に所属し、ナレーションを中心にお仕事をしていました。
その事務所には付属の養成所がありましたが、私は別の養成所で学びドラフトオーディションを受けてその事務所から声をかけていただき、所属しました。
入ってみたら、所属している声優の大半が、付属養成所からではなく、ドラフトオーディションでスカウトを受けた人か、社長や所属声優とのつながりで移籍してきた方ばかりでした。
それを見て「付属の養成所がある意味とは……」と思ったんですよね。
全ての声優事務所がそうだとは言いませんが、たぶん他にも
付属の養成所はあるけれど、所属している声優はドラフトオーディションでスカウトされた人が大半
付属養成所からの生え抜きは少ない
という声優事務所は少なくないと思います。
実際、付属養成所から事務所に所属できる割合を調べると、多くの養成所が0%~20%、高くてプロフィットの最高60%です(しかしプロフィット養成所は入所自体の競争率が10倍~20倍の難関)。
主な声優養成所から事務所への所属割合
養成所名 | 所属率 |
青二塾 | 5% |
俳協ボイス | 0~6% |
日ナレ | 研修科までに75%が脱落 |
プロ・フィット声優養成所 | 30~60% |
アクセルゼロ | 約14%? |
けれど、ドラフトオーディションからの所属率は軒並み70%前後。
アミューズメントメディア総合学院(AGM)では71%という結果だったそうです。
事務所所属を狙うなら、声優事務所付属の養成所より、ドラフトオーディションがある養成所を狙ったほうが、事務所に所属できる可能性が高いのです。
ドラフトオーディションがある声優養成所
それでは、ドラフトオーディションを開催している主な声優養成所を見ていきましょう。
アミューズメントメディア総合学院(AMG)
- 1年後にはドラフトオーディション
- 特定事務所を対象にした所属オーディションもある
- オーディションの回数が多くチャンスがたくさんある
- 多くの人気声優を輩出している実力校
恵比寿と大阪に校舎がある、アーティスト育成に特化した専門学校で、声優科もあります。
- 声優学科:2年、毎日授業がある全日制
- 声優専科:半年~1年、レッスンは平日夜間と日曜
2年の全日制で専門学校のようなカリキュラムになっている「声優学科」のほか、夜間と日曜だけ授業がある「声優専科」があり、声優専科には会社員をしながらや大学に通いながら声優のレッスンを受ける人達が通っています。
おすすめは声優専科。マスターコースに入れれば入学の約10カ月後にはドラフトオーディションが受けられます。
アミューズメントメディア総合学院(AMG)から事務所に所属した主な声優
柿原徹也さん「FAIRY TAIL」ナツ・ドラグニル役、「天元突破グレンラガン」シモン役、「弱虫ペダル」東堂尽八役など
白井悠介さん「アイドリッシュセブン」二階堂大和役、「ヒプノシスマイク」飴村乱数役など
加藤英美里さん「魔法少女まどか☆マギカ」キュゥべえ役、「声優戦隊ボイストーム7」ボイスファイブ 五反野優役など
羽多野渉さん「HUNTER×HUNTER」シャウアプフ役、「呪術廻戦」重面春太役など
西明日香さん「回復術士のやり直し」アンナ役、「魔法科高校の優等生」アメリア=英美=明智=ゴールディ役など
芹澤優さん、土岐隼一さん、小林裕介さん、降幡愛さん、山下誠一郎さん、山根綺さん、島田愛野さん、末柄里恵さん、河西健吾さん、ほか
ほかにも多くの有名声優・人気声優がアミューズメントメディア総合学院(AMG)出身です。
大沢事務所、俳協、マウスプロモーション、81プロデュースなど、大手事務所に多数の卒業生が所属しています。
アミューズメントメディア総合学院(AMG)の魅力
アミューズメントメディア総合学院に通うメリットと言えば、なんと言ってもオーディションの数の多さ!
1月末から始まるオーディションシーズンでは、目玉となるドラフトオーディションのほか、特定の事務所を対象にした「事務所ごとのオーディション」も開催されています。オーディション参加回数の上限はないので、毎日でもオーディションが受けられるのが最大の魅力です。
しっかり結果を出している点にも注目です。
また、学費も比較的リーズナブル。
専科のマスターコース(1年)の学費は入学費込で約38万円となっており、他の多くの養成所と比べると各段にお安いのに、しっかり「多くの生徒が事務所に所属している」という結果を出しているので、コスパも良いと言えます。
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ヒューマンアカデミー声優コース
- 全国に校舎があるので、地方の人でも学びやすい
- 自分が学びたい内容に絞った授業が受けられる
- 在学中デビューの可能性もある
ヒューマンアカデミーは北海道から沖縄まで、全国に15の校舎を持つスクールです。主要な都市にはだいたい校舎があるので、地方の人でも上京せず実家にいながらにして学びやすいのが魅力。
大学生や社会人でも声優のレッスンが受けられる「夜間週末講座」があり、カリキュラムを自分で組んで「自分に必要な勉強」に的を絞って学ぶことができます。
ヒューマンアカデミー声優コースから事務所に所属したおもな声優
小原好美さん:「あそびあそばせ」野村香純、「月がきれい」水野茜、「魔法陣グルグル」ククリ
熊谷健太郎さん:「グランクレスト戦記」テオ・コルネーロ、「タイムボカン24」桃太郎、「A3!」伏見臣
大亀あすかさん:「幸腹グラフィティ」森野きりん、「星刻の竜騎士」ルッカ・サーリネン、「フォトカノ」柚ノ木梨奈
小林大紀さん:「エルドライブ【el DLIVE】」チップス、「ナンバカ」ニコ、「政宗くんのリベンジ」タナベアキオ
大和田仁美さん:「はねバド!」羽咲綾乃、「とある魔術の禁書目録III」ショチトル、「私に天使が舞い降りた!」種村小依
増田里紅さん、伊藤節生さんなど
ヒューマンアカデミー声優コースは開講してまだそれほど時間が経っていないため実績は少なめですが、その分在学中にデビューできるよう、生徒が作品のオーディションを受けられる機会も用意しています。そのため、在学中にデビューする生徒も少なくありません。
ヒューマンアカデミー声優コースの魅力
ヒューマンアカデミー声優コースの強みは、学内マネージャーがいる点。
そこまで面倒を見てくれない学校だと、自分の特性や適性、強みを知らないままオーディションに挑み、旨く魅力を伝えられなくて撃沈してしまう恐れがありますが、オーディション対策にも特化した授業があるヒューマンアカデミーなら、より効果的に自分をアピールできます。
また、オーディション回数が多いのも魅力。
ドラフトオーディションのほか、作品に出演できるキャストオーディションも含めると、オーディションの回数は年間350回を超えます。
オーディションにたくさん挑むことで注意すべき点や「こうすれば良かった」という学びが得られ、ドラフトオーディションで最高の結果が出せるはずです。
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代々木アニメーション学院 週1コース
- 学費が安い(業界最安)
- 卒業生に人気・有名声優がたくさんいる
- ドラフトオーディションは年に2回開催
- ドラフトオーディションからの所属率90%超え
全国に10校の校舎がある代々木アニメーション学院。全日制のクラスもありますが、注目すべきは会社や大学に行きながら学べる「週1コース」。
代アニの週1コースは学費がとってもリーズナブルで、業界最安クラス。
半年の学費が入学金込の15万円です。
こんなに安いのに、ドラフトオーディションが受けられちゃうんです。
代々木アニメーション学院から事務所に所属したおもな声優
水樹奈々さん、鈴村健一さん
田村ゆかりさん、中村悠一さん
谷山紀章さん、岸尾だいすけさん
田中理恵さん、斎賀みつきさん
生天目仁美さん、渕上舞さん
川島得愛さん、菅愛理さん
鳥海浩輔さん、中島ヨシキさん
松岡禎丞さん、山崎みちるさん
吉野裕行さん、古賀葵さん
佐藤利奈さん、福島潤さん
葉山翔太さん、野川さくらさん
ほか多数
声優界を牽引する人気声優の多くが、実は代々木アニメーション学院出身であることは意外に知られていません。
人気アニメで主役を張るあの人も、Twitterでアカウントを開設するとそれがトレンドになっちゃうあの人も、みーんな代アニで学んで事務所に所属したんですね。
代々木アニメーション学院の魅力
代々木アニメーション学院のドラフトオーディションからの所属率は、実は90%を超えています。
ドラフトオーディションが受けられれば、どこかしらの事務所に所属できると言っても過言ではありません。
ただし、ドラフトオーディションは全員が受けられるわけではなく、オーディションを受けるためのオーディションがある点に注意。
けれど、そのオーディションを通過してドラフトオーディションが受けられれば、その先は明るく開けています。
ドラフトオーディションは他の養成所では2月または3月の年に1回だけ開催されているのに対し、代アニでは年に2回開催されており、チャンスが多い点も魅力です。
代々木アニメーション学院声優コースのドラフトオーディション、所属率やオーディションの内容に迫る!
また、学費がとても安いという点も魅力。多くの養成所が1年間の学費を40万円~100万円超に設定しているのに対し、代アニは入学費込で半年の学費が15万円です。
地方の校舎に通っても、レッスンのレベルは東京校舎と同じ。ドラフトオーディションにも同じように参加できます。
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映像テクノアカデミア
- 確実にドラフトオーディションが受けられる
- 1月・2月はドラフトオーディションのためだけの授業になる
新宿に校舎がある映像テクノアカデミアは歴史ある声優養成所。
他の養成所と比べると授業料が高い(1年間で60万円弱)のですが、ステップ3(一般の養成所でいう専科)に入学すれば確実にドラフトオーディションが受けられ、ステップ3への入学も簡単です(12月~1月に願書を出し、すぐに面談を受ければほぼ入学できます)。
映像テクノアカデミアから事務所に所属したおもな声優
皆川純子さん、乃村健次さん、青山穣さん、かわのりょうこさん、牛田裕子さん
他の養成所と比べると、実績がパッとしないのが残念です。
映像テクノアカデミアの魅力
映像テクノアカデミアにはプロ科があり、テクノの卒業生で事務所所属になると優先的にプロ科に入学できます。
プロ科では東北新社のディレクターによるオーディションを兼ねた授業が毎週開催されているので、事務所の斡旋がなくても確実にオーディションを受けられるというメリットがあります。
ただし、プロ科の授業料が年間約20万円かかります。出演料(ギャラ)でペイできるかはかなり厳しいかもしれません。
テクノアカデミアのステップ3に通い、そのあとプロ科に1年通うとそれだけで約80万円かかります。
お金に余裕がある人にはおすすめの養成所です。
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おすすめはアミューズメントメディア総合学院と代アニ
アミューズメントメディア総合学院 👉 ドラフトオーディションからの所属実績が明らかで所属率が高い
ヒューマンアカデミー声優コース 👉 在学中にデビューできるチャンスがあり、オーディションが多い
代々木アニメーション学院 👉 年に2回のドラフトオーディションと、ドラフトオーディションからの所属率90%超えという実績
映像テクノアカデミア 👉 プロ科に優先的に入学できるため、所属後デビューしやすい
私のお勧めは、ドラフトオーディションの実績が豊富なアミューズメントメディア総合学院と、多くの有名声優を排出しているにも関わらず学費がとにかく安い代々木アニメーション学院です。
どちらも1年間通ったと仮定するとかかる学費は約30万円なのでほぼ同じ。
恵比寿や大阪に通える距離に住んでいる人ならアミューズメントメディア総合学院を検討してみてほしいです。
それ以外の、仙台や名古屋、広島、福岡などに住んでいる人は、代々木アニメーション学院の週1コースという手があります。
もちろん、東京や大阪に出てアミューズメントメディア総合学院に通うというのも手です。
まずは、資料を取り寄せて見比べ、気になる学校があればぜひ体験入学や見学に行って、実際の授業の様子や他の生徒の様子を観察してみて。
「ここなら楽しく通えそう」「しっかり学べそう」と思った学校を選んでくださいね。
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