まほやく2周年のイベスト、かなりワクワクしながら読み始めました。
前編(8話まで)は笑いながら読んでいたけれど、中篇(16話まで)はヒヤっとする内容が多く、後編が解放されるのをドキドキしながら待っています。
何かのインタビューでシナリオの都志見さんが「1周年イベストは大変だった」「次はもうちょっと軽くてもいい」というようなことを言っていたので、てっきりいつものイベントのように10話構成で来ると思ったら、ガッツリ全26話構成で、ほんっとありがたい!!!
というわけでこの2周年イベスト、やっぱりいろいろ伏線っぽい内容がたくさんあるのですが、そのなかでも特にレノックスとファウストのエピソードが気になったので、そのあたりについて少し語らせてください。
ファウストの脚に傷があるかを気にするレノックス
2周年のイベスト「繋いだ絆は魔法のように」6話で、ボウルに入った生クリームを浴びたブラッドリーが魔法舎の廊下でシャツを脱いで着替えようとする場面があります。
それをたまたま目撃したレノックスは、ブラッドリーの体にたくさんの傷があることに気付き
「どうして、治さない。
おまえなら、治せるはずだろう」
と問いかけるのです。
するとブラッドリーは
「決まってるだろ
忘れたくないからさ」
と答えます。
それを聞いたレノックスは、授業中の東の国の魔法使いのたちを尋ね、ファウストに
「お御足を拝見してもよろしいでしょうか」
と頼むのです。
ファウストは沈黙したのち、
「いいわけないだろ
何を言ってるんだ」
と断り、レノックスもそれで引きさがります。
レノックスが気にしたのは、もちろん400年前の革命で、ファウストがアレクから火あぶりにされた時にできたであろう傷のこと。
それが、今も残っているのかどうかをレノックスは確かめに来たわけです。
「魔法使いは傷跡くらい自由に消せる」という内容は他にもどこかで出てきていたような気がするのですが、まさかファウストに傷が残っているなんて考えもしなかったのでものすごく驚いたんですよね。
それとともに、そう思い当たったレノックスが、直球でファウストに確認に来たことにも驚きました。
魔力の強い魔法使いなら、傷跡は自由に消せる
さて、10話でレノックスはボルダ島に行くためのフィガロの荷造りを手伝うのですが、その時にレノックスはフィガロに
「傷跡は魔法で消すことができるでしょう。
フィガロ先生ほどの名医でなくとも、
北の魔法使いなら」
と尋ね、フィガロは「得意不得意はあるだろうけど」と前置きしたうえでレノックスの問いを肯定します。
やっぱりまほやくの世界では、魔法使いは傷跡が嫌ならそれを消すことができるわけです。
ブラッドリーが傷を消さないのは、それがお宝を奪った「いい仕事」の結果だったり、仲間の死に繋がっていて忘れたくなかったり、はたまた自分への戒めだったりするのだろうと想像できます。
傷を消さないのがブラッドリーらしさなのだろうと納得できます。
レノックスはフィガロに
「……その時までは、(ブラッドリーの傷を見るまでは)
考えたことがなかったのですが……。
ファウスト様は、
火刑に処されたときの傷跡を、
消していらっしゃらないのでは。」
と語るのです。
そして、ファウストの脚にもし傷が残っていたら、叫び出したいくらい嫌だ、耐えられない、と話します。
けれど、そう思う理由を自分でも何故かはわからない、と言います。
「ほかの理由でついた傷跡なら
どんなものだって、構いやしないんですが
火傷の跡だけはどうしても……」
と。
ファウストに火傷の跡が残っていることを、ものすごく恐れているんですよね。
ファウストも(どのくらいかはわからないけれど)それなりに魔力の強い魔法使いのはずなので、傷跡くらいは消せそうですが、もしファウストに傷が残っているとしたら、それは「あえて消していない」ため、それがレノックスは「叫び出しそうなくらい嫌で耐えられない」ことになります。
もしファウストが傷跡を残しているとしたら、その理由って?
中篇まで公開されている段階では、ファウストの傷は自然と消えたのか、それとも魔法で消したのか、まだ残っているのかはわかりません。
しかし、「もし、まだ傷跡が残っているとしたら」「ファウストは魔法で消すことができるのに、あえて残しているとしたら」という前提で、その理由を考えてみました。
- 自分をこんな目に合わせた人間への怒りや悲しみを忘れないため
- 人間(アレク)を信じ続けた自分を忘れないため(肯定的な理由ではない)
- 傷は消さない主義
これくらいしか思いつきません。
レノックスが「叫び出しそうなくらい嫌だと思う」理由を考える
レノックスがなぜそんなに嫌だと思うのかを考えてみました。
- たぶん、最初は人間を憎み、その痛みを忘れないようにと傷を残したけど、
- 400年経ってもファウストの傷が癒えずに、
- 今でもファウストがことあるごとにその傷跡を目にして、辛かったことを思い出してしまう
- ファウストが日々過去の傷を目にして過去を思い返してそのたびに傷ついているのに、一緒に魔法舎で暮らしているのにそれを癒せていない
- それは、ファウストが今、幸せじゃないということだから
ということなのかなぁ、と……勝手な妄想ですが。
※レノックスはファウストが捕らえられていた牢の鍵を持っていて、火刑に処される前に助けに行っていますが、ファウストから「最後までアレクを信じたい」と救助を断られています。(レノックス親愛ストーリーより)
結局、火刑に処されてしまったため、火が燃えさかる中、レノックスがファウストを救出しています。
私の個人的な希望で言えば
ファウストの傷は消えていてほしいし(自然治癒がいい)、もし消えていなくて残っていたとしても、魔法舎で他の魔法使いや賢者と暮すうちに心が癒されて「もう消すか」と消していてほしいなと思います。
ところで、火あぶりってどんなの?
西洋の童話や物語を読んでいると「火あぶり」がよく出てきます。日本でも江戸時代に、放火犯に対して行われていたようです。
今回のエピソードを読んで、「足?」「足にやけどするものなの?」と思ったくらいなので、火あぶりってどんなものなのか調べてみました。
Wikipediaによると、見せしめのために公開処刑されることが多く、火傷で死ぬより煙で窒息したり、ショック死することが多いようです。
また、足元に積んだ薪に火をつけるあったので、足から火傷するということだったようです。
現在は死刑制度がある国でも火刑を用いている国はないとのことでした。
自ら「執念深い」と称するレノックス
レノックスはファウストを400年探し続けたという過去があり、イベント「雨宿りのカエルのエチュード」では自分自身を「執念深い」と称していました。
けれどそれは嫌な執念深さではなく、2周年イベストの10話を読めばわかるのですが、「遠くからひと目、ファウストが幸せに生きていることが確かめられたらそれでいい」というもので、ただファウストに幸せになってほしいという思いが強いのだと思っていたのですが、
10話でレノックスの話を聞いたフィガロが
「レノックスが憤る理由がわかった」
「でもそれを言ったら、レノックスが怒るし傷つくから言わない」
と言ったため、「レノックスが傷つく……?」と、読み返して???になりました。
レノックスのエゴのような、そういう思いについてなのかな?
いずれにせよ、私はちょっと行き過ぎているようにも思える、レノックスのファウストに向ける想いはすごく好きなんですけどね!
そうだ、
10話で、レノックスがフィガロに「ファウスト様のお御脚を見たことがありますか」と問い、それにフィガロが「あるよ」(嘘)と答えたあとの、レノックスの「そ……」という返事がすごく良かったです。
うんうん。
あー、早く後編読みたい!!!!!
テキスト引用:アプリ「魔法使いの約束」
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