2月に第2部5幕の配信が始まり約1ヶ月。
新メンバー千景さんを迎えた春組の物語は、いったいどんな内容だったのか……
振り返ってみたいと思います。
ネタバレしているので、「自分で読むまで知りたくない!」という人は、回れ右して下さいね。
至の城が崩れる……!新入団員は卯木千景さん!
2部6幕は、春組が地方公演をしているところから始まります!
公演中「劇団員を増員しようと思う」と語る監督。
しかも今回はオーディションでなく、知っている人の紹介でもいい。という話に。
賛成する春組一同でしたが、至さんだけは苦い顔。
もしその団員が寮に入ることになったら、自動的に至さんと同室になり、至さんが作り上げてきた「城」が侵されてしまうからです!
さて、春組が劇団員を募集するという内容を、シトロンがブログに書きます。
それを見た、至の先輩であり同僚でもある卯木千景が、会社で至に、入団&入寮したいと申し出るのです。
廃課金ゲーマーである自分の本当の顔を知られたくない至でしたが、「先輩は海外出張が多いから、めったに寮に帰ってこない、都合がいい」ということに気づき、千景にある条件を出します。
至の条件を呑んだ千景は、春組に入団することになったのです……
1年後のMANKAIカンパニーの様子
さて、1部から1年経ったMANKAIカンパニーの団員達。
聖フローラ中学の3年生だった椋と幸はそのままフローラ高校へ進学します。
花学3年生だった咲也は卒業後は進学せずフリーターに。他の劇団に客演として出演したり、三角と同じバイト先で働いたりと忙しく過ごしています。
万里は、一成と同じ天鵞絨美術大学に進学。演劇科を専攻しています。
O高3年生だった十座は、臣と綴が通う星葉大学へ進学。専攻は不明です。
みんな、一つずつ年齢を重ねて、成長しています……!!
とっても器用な千景さん主演の公演を行うことに
さて、MNAKAIカンパニーの一員になった千景さん。
演劇も初心者とは思えないほどとても器用にこなします。
稽古を見た雄三さんは「次回作は、千景を主演にしたらどうだ」と提案。
全員賛成のもと、千景が主演の春組第四回公演が行われることが決定するのです。
しかし、脚本を書く綴は珍しくスランプに陥ります。
綴は「千景さんがどんな人なのかがまったく見えてこないから、話が浮かばない」のだと監督に語るのです。
一見人当たり良くコミュ力高そうな千景ですが、厚い壁を作ってその本性を全く見せないことに、団員達はなんとなく気づいていました。
ディセンバーとエイプリル
密と何か関わりがありそうだと思われた千景は、入寮した日に密に会い、彼が記憶喪失になっていることを知ります。
そして密に「お前はオーガストと一緒に死んだものだとばかり思っていた」「絶対に許さない」と告げます。
訳が分からない密ですが、密は千景にかつてディセンバーと呼ばれていたこと、そして千景はエイプリルという呼び名を持っていたことが分かります。
さらに、千景が密に対して強い憎しみの感情を抱いていることも……
真澄、退団の危機!?
そんななか、真澄の両親が離婚し、真澄が父親に引き取られることになります。
現在アメリカにいる父親は、当然のように真澄に高校を辞めてアメリカに来ることを求めます。
しかし、いままでほとんど親子らしい関りが無かったうえ、今は春組のメンバーとして芝居をしている真澄は、当然のごとく父親の提案をはねのけます。
すると父親は強引に真澄の退学手続きを進めてしまうのです。
アメリカになんて行きたくない真澄でしたが、いろいろと権力を持つ父親が劇団に対して圧力をかけることを心配します。
そして仕方なくMNAKAIカンパニーを離れる決意を固めるのです。
ところが、それは真澄の本当の望みではないと知っている監督や咲也は、真澄を行かてはいけないとあらゆる手を尽くします。
カンパニーのメンバーを家族のごたごたに巻き込みたくない真澄は、予定されていた日より1日早く寮を出て空港に向かうのです。しかしそれにいち早く気づいた団員達は、全員で真澄を追って空港に向かいます。
全員そろって追ってきたことに驚く真澄。
さて、真澄はおばあちゃんっこ。
三角のさんかくネットワークを使い、監督は真澄のおばあちゃんの行方を探し当てていました。こっそりおばあちゃんと連絡を取っていた監督が、真澄の置かれた状況をおばあちゃんに伝え、おばあちゃんは真澄を守るため、そして自分の息子である真澄の父親のために空港にやってきます。真澄の父親も寂しかったのだろうと語るおばあちゃん。そして、自分が真澄のかわりにアメリカに行くので、真澄はそのままカンパニーに残るようにと話をすすめてくれるのです。
真澄も、自分にとっての家族は、こうして絶対につないだ手を放すまいとしてくれている劇団の皆なのだと気づき、アメリカには行かないこと、劇団に残って芝居を続けることを父親に語ります。
かくして、真澄はそのまま春組に残ることが決定しました。
芝居の出来はそれなりだけど……
器用な千景によって、芝居はそれなりの完成度になっていました。
しかしどこか壁を作ったままの千景と、他の春組のメンバーが噛み合いません。
なんとか千景との距離を縮めようといろいろ作戦を練る春組メンバーですが、ことごとく失敗。
そして、千景さと旧春組メンバーの間に壁があることを雄三さんに指摘された咲也は、なんとかしようと全員揃って舞台の上でもういちど寝てみることを提案します。
賛成してくれた団員達でしたが、千景は「急に仕事が入った」と舞台の上で寝るのをドタキャン。
結局、今までの5人で寝るだけに終わってしまいました。
そして、至の口から、実は千景はほとんど寮に帰ってきていないこと、深夜になると寮を出て、早朝に戻ってきていることが明かされたのです。
しかも、至が千景の入寮に際して出した条件がかなり鬼畜で、「それじゃ部屋で生活するなって言ってるようなものじゃないか」という内容だったことが分かります。
(至の作った完璧なゲーム機器の配線を絶対に変えないこと、至がゲーム実況をする時間は部屋から出ていること、などなど……)
さて、そんな中。
稽古の後、千景と二人になった監督は、千景から非常に冷たい態度を向けられます。
しかも千景が、実は女嫌いだということも発覚。
二人きりになり、他の団員の目がないところでは、千景は監督に対してとても冷たく振る舞うのです……
千景、監督を誘拐する
千景が劇団に入った目的は、憎しみの対象である密を傷つけること。
そして密にとって大切な、MANKAIカンパニーの公演をつぶすことでした。
ある日、千景から買い物に行こうと誘われた監督は「珍しいこともあるものだ」と思いながら一緒に天鵞絨商店街に出かけます。
そして買い物の後、食事をしている最中。
カレーに薬を盛られた監督は、そのまま意識を失ってしまうのです。
眠ってしまった監督をさらった千景は、自分のアジトに監督を連れ込んで監禁します。そして劇団には「急に海外出張が入った」と連絡をし、監督のLIMEを勝手に操作して、「しばらく帰れない」と団員達にメッセージを送るのです。
しかし、公演直前に芝居のことに何も触れずに姿を消した監督に、劇団員たちは違和感を抱きます。
さらに監督が誘拐される前、千景と二人で商店街を歩いているのを、何人もの団員達が目撃していました。
何かがおかしいと感じた団員達。至が会社に確認したことによって、千景の出張も嘘だと分かるのですが、なすすべがなく、監督が戻るのを待ちます。
そして迫りくる公演もおろそかにしてはいけないと、夏組、秋組、冬組が協力して千景の代役をこなし、稽古も続行するのです。
眠れなくなった密
さて、そんな中、どこででも寝ていた密が眠りこけている姿を見ることがなくなったことに冬組のメンバーが気づきます。
そしてマシュマロの袋が置きっぱなしになっている様子を見て「密がおかしい」と、密に事情を聞きに行くのです。
密は「眠ったら、忘れていたことを思い出しそうで、それが怖くて眠れないのだ」と冬組の皆に語ります。
そんな密に対して「どんな過去を抱えていても、一緒に背負う。一人じゃないから大丈夫だ」と眠るように促すのです。
皆の温かさに触れ、密は「何か過去を思い出すかもしれない」と思いながら眠りにつきます。
そして密の記憶が蘇るのです。
密はかつて、ストリートチルドレンでした。
寒さと飢えをしのぎながらなんとか生きながらえていた密を、2人の男が見つけて「仲間にならないか」と誘います。
それが、オーガストとエイプリル。
誘いを断り続けていた密でしたが、あるときオーガストが密に差し出したジンジャーブレッドを食べたことがきっかけで、密は彼らの仲間になることを決意します。
密に付けられた名前はディセンバー。
3人はとある組織の中でチームを作り、「家族」として生活していたのです。
密がマシュマロを好きなのは、3人でいた時代によく食べていたから。
甘党のオーガストと密(ディセンバー)に対してエイプリル(千景)は辛党でした。
さて、そんな中。
とある任務に、密とオーガーストが一緒に出かけます。しかし組織内に裏切り者がいて、密たちの計画は全て敵に流れていました。
銃弾を受けて倒れるオーガスト。オーガストを連れて逃げようとした密でしたが、オーガストから「もう無理だから、僕を捨てて君だけ逃げろ」と言われます。
追手はすぐそこに迫っている中、今にも死にそうなオーガストだけ残して行くことができない密は、オーガストが作った何かあったときのための自害用の薬を飲むのです。
ところがそれは、オーガーストによって中味がすり替えられていて、ただの「記憶をなくす薬」になっていました。
オーガストは、自分の大切な家族であるエイプリルとディセンバーが、自分の作った薬によって死ぬことを嫌い、2人の薬の中身を替えていたのです。
密を海に突き落とし、「生きろ」と言い残したオーガスト。
海に落ちた密は必死で泳ぎ、砂浜で気付いたときには全てを忘れていたのです。
全てを思いだした密は、千景のアジトの場所も思い出します。
そして、ひとり、千景と監督のもとに向かうのです。
エイプリルの家族
やってきた密に「やっと思い出したのか」と嘲笑する千景。
密は自分とオーガーストが騙されていたことをエイプリル(千景)に伝えますが、千景は信じようとしません。
そんな千景に対し、密は、彼が今でも持っている「オーガストが作った自害用の薬」を自分がもう一度飲んでみることで証明しようとします。
密のその行動を狂言だと思った千景でしたが、甘いニオイがするはずの自害薬から、まったく甘いニオイがしないことで、密の話を本当だと悟るのです。
そして本当の裏切り者はまだ組織内にいることも……。
密は、千景がいっぺんにオーガストとディセンバーという二人の家族を亡くしてしまい、悲しくて途方に暮れたのだろうと考えます。
そして千景に、今はもうカンパニーの皆が自分たちにとっての家族だから、ひとりぼっちじゃない、と語るのです。
そして、公演……しかし
密によって真実が明かされ、千景と監督は寮に戻ります。
うまく口裏を合わせて、千景が監督を誘拐したのだとわからないように事情を説明する監督と密。
何かおかしいと感じながらも、団員達は何も言わずに千景を迎え入れます。
そして迎えた公演初日。
しかし、オーガストの死や密が語った本当のことに直面した千景は、心が激しく揺れ動いて、今までのような芝居ができません。
役者として成長した他の春組メンバーが芝居を支えますが、千景は自分の芝居が良くないこと、それが春組やMANKAIカンパニーの評判を落とすことになることを恐れ、夜中にそっと寮を出ていこうとするのです。
しかし至と咲也の連携プレーによって、千景は寮の前で咲也に捕まります。
「千景さんの力になりたい」と語る咲也は、コイントスで自分が勝ったらなんでも願いを聞いてくれと千景に頼むのです。今まで負け続けていた咲也でしたが、この勝負は咲也が勝ちます。
咲也の願いは「一緒に舞台の上で寝て欲しい」ということ。
布団を持って二人は舞台の上に向かい、咲也は、今までの公演の前に会った春組のゴタゴタや、それをどうやって乗り越えてきたかを千景に語るのです。
翌朝、舞台へとやってきた他の春組のメンバーは、舞台の上で咲也と千景が寝ているのを見付けます。
そして「自分たちもまだ眠いから……まざっちゃおう」
2組の布団で6人が雑魚寝しているのを、後からきた監督が見つけるのです!
ほんとうの意味で心を許した千景は、そこから役者として持ち直し、全然違った演技ができるようになります。
さらに、密に「組織の人間は君が死んだと思っている。生きていることが分かったら、君にも劇団にも危害が及ぶかもしれない」と、密の存在を隠し通し、劇団を守ることを語るのです。
そんな中、寮の門を叩くひとりの少年が!
いきなり荷物を抱えてやってきたのは、兵頭九門!
九門は十座に向かって「秋組に入りたい!」と訴え……!?
というところで、5幕は終了、6幕に続きます。
とにかく、イイ!!!私の簡単なまとめじゃ、良さは1/10も伝わらない!!
ざっと内容をまとめましたが、
とにかく、自分でプレイして読んでください!
私のまとめじゃ、ストーリーの良さの10%も伝わらないです。
前半は真澄と家族の確執が、そして後半は千景と密にとっての家族が何なのかが描かれています。さらに、本編の主人公のひとりである千景を、咲也が支える姿がとても素晴らしいです。
いろんな人達の、いろんな視点から見た家族が描かれていて、もう涙なしには……!!!!
さらにさらに、5幕は春組の舞台がメインが物語が進行しますが、春組だけでなく、すべての組が登場して、関わってきます。
監督が誘拐されたところや真澄を追いかけるところは、組を越えてカンパニーが一体になっている姿を確認することが出来て、ムネアツです!
ヤバいです!
しかしそれにしても、ストーリーを全部解放するのがかなり大変でしたけど……
頑張って解放した甲斐はあったな、と。
それだけの価値のあるストーリーだったと思います。
ぜひ、ご自身の目と耳で全てのセリフを、文章を、お愉しみ下さい!
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