声優になりたい。
声優になるためには、何をしたらいいんだろう。
どんな条件が必要?
今回は、「声優になるための条件」について考えてみましょう。
お芝居が好き
声優とは、声のお芝居。
お芝居が好き、演じるのが好き、ドラマや映画、演劇を見るのが好き。
そういう「好き」があって、さらに「自分でもやってみたい」という気持ちがあることが、まず大事です。
声優というとアニメ声優を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、アニメは声優の仕事のほんの一部にすぎません。
昔の映画から最近の映画まで、有名な監督の作品や話題作は一通り見ておきましょう。
また、舞台(2.5次元ではなく、ストレートプレイと呼ばれる演劇)を見に行って、役者さんの生のお芝居を見ることも勉強になります。
たくさんの良いお芝居を見たら、どうやってそれを「自分で」できるかを考えましょう。
そうそう、マンガの「ガラスの仮面」も勉強になりますよ。
人前で何かすることが苦にならない(目立つのが好き)
お芝居が好き、自分でもやってみたい。
でも恥ずかしがり屋すぎて、人前に立つのなんて無理、隠れていたい……。
そういう人は声優には向いていません。
「目立ちたい!」「みんなの前で発表するのが苦にならない、むしろ好き」
そういう人のほうが向いています。
「恥ずかしがり屋だけど、お芝居は好き。声優になりたい……」
という人は、今から「人前で(恥ずかしさを隠して、何でもない顔で)発表したり話したりできる」ように、訓練しましょう。
大丈夫。人前で話すのが「実は」苦手でも、何でもない顔でできれば問題ありません。
これは練習して慣れればクリアできるはずです。
地道な努力を続けられる
声優になるのは簡単ではありません。
ボイストレーニング、演技、朗読など、何年にもわたる地道なレッスンの積み重ねが必要です。
事務所に所属できるかわからない、所属できてもなかなかオーディションに行かせてもらえない、オーディションが受けられても仕事につながらない……。
そんな厳しい状態でも、めげずに高いモチベーションでレッスンを受けて、家で自主トレーニングを続けた人だけが、「その先」へ行けます。
地味で面白くないトレーニングも腐らず続けられる。
勤勉さと粘り強さが必要です。
ある程度の資金は絶対必要
養成所に入るのにもまとまったお金が要りますし、養成所のレッスンだけでは到底足りないので、個人的にボイストレーニングや演技のレッスンを受けたり、知り合いになった先輩声優の私塾に通ったりと、なにかとお金がかかります。
先輩が出演する舞台を見に行く、その際の差し入れを買う、宣材写真を撮ってボイスサンプルを作る……
とにかくお金がかかるのです。
親にある程度の資金力があってお金を出してもらえたり、すでに社会人として働いていて貯金があればいいのですが、そうでない場合は今からお金をためておく必要があります。
(アイドル系を目指すなら)そこそこルックスがいい
ひとくちに声優と言っても、顔出しするアイドル系声優から、まったく顔も名前も知られていないけれど、ナレーションの仕事がいっぱいあるというナレーター系声優までさまざまです。
ですが、アニメやゲームの仕事を中心にこなす声優になりたいなら、ある程度のルックスの良さは必要です。
売れたら整形手術で整えることを前提に、今からダイエットをしてボディラインを整えたり、少しでも「盛る」メイクを研究したりと、雰囲気だけでも美人・美人に近づけるように頑張りましょう。
もちろん、ファッションも大事。
自信がない人は「マネキン買い」すれば間違いありません。
メンタルが強い
収録現場でダメを出されたり、激しく叱責されたりという「仕事に関わる」ツライ場面もあれば、
仲良しの同期が先にどんどん売れていく、仲間はみんな仕事もらっているのに、自分だけまだオーディションに1本も通らない、というような「状況的に」ツライ場面もあります。
また、ある程度仕事をもらい始めたところで、SNSで厳しく批判されているのを見てしまった……ということもあるでしょう。
そんな時も簡単にくじけない鋼のメンタルが必要です。
「神様に今試されてるだけ! 私は簡単に乗り越えてみせる! ワハハハハ!!」
くらいの強靭なメンタルがないと、心を病んで声優どころじゃなくなってしまいます。
どんな辛いことがあっても、一晩寝たら忘れるくらいのメンタルの人は、声優にものすごく向いています。
謙虚
かといって、悪いところや至らないところを指摘されたことを全く聞かなかったり、言い訳をして誤魔化してしまうのは違います。
それでは成長できません。
厳しい意見を言われた時、へこみすぎずに素直に受け止め、改善しようと努力することも大事です。
そして、人気が出て売れてきたときに天狗にならない謙虚さも絶対に無くしてはいけません。
謙虚さを失くすと、お金も仕事も、そして人も離れていきます。
売れ続ける声優でいるために、絶対手放してはいけないもの。
どんなに売れても、褒められても、人気者なっても
「いえいえ、あなたのおかげです」
「皆さんが支えてくれたからです」
「私はまだまだです。これからもがんばらないと」
という謙虚さです。
本をたくさん読んでいて、言葉をよく知っている
根本に戻りますが、言葉をたくさん知っていることは、文脈を読む力にもつながります。
登場人物の微妙な心の動きや、作者が意図しつつもあえて文字にしないエッセンスを受け取れるかどうか。
それは、人生でいかにたくさんの(そして良質の)小説やマンガに触れてきたかに通じるでしょう。
本をたくさん読むということは、多くの言葉を知っていくということとイコールです。
そして言葉を知っていれば、「ここはこういうニュアンスなんだ。すると、ここはすこし不穏な空気なんだ」とか「セリフだけ見れば喧嘩をしているようだけど、前後の分を読むと、これは信頼しあっていて励ましている場面だ」とか、分かるのです。
- 男は親友を見てはにかんだ
- 男は親友を見てほくそ笑んだ
- 男は親友を見て嘲笑した
- 男は親友を見て微笑んだ
- 男は親友を見て破顔した
全て「笑う」動作を言葉で表した文章ですが、全く意味が違いますよね。けれど、それぞれの言葉の確かな意味とニュアンスがわからなければ、的外れな表現になってしまいます。
言葉を知っていること。
それが、声優の武器です。
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