声優を目指しているけれど、すぐには売れないだろう。
そんな風に考えている「声優のたまご」や「声優を目指す人」はとても多いでしょう。
短期間ではありますが、実際に声優として活動していた筆者が見聞きした情報や、今売れっ子の声優たちの「下積み時代の仕事」から、声優と両立できる仕事を紹介します。
オーディション・仕事と被りにくく、両立しやすいお仕事
男性なら
- 深夜勤務の警備員
- 深夜勤務のコンビニス
- 深夜勤務のファミレス
- コールセンター
女性なら
- コールセンターが体力的にラク
- 派遣社員で事務(ただしホワイト企業)
ちょっと難易度高いけど男女ともにおすすめ
- 在宅ワーク(リモートワーク)
- フリーランス(動画編集がおススメ!)
声優と両立できる仕事の条件、ベストは「深夜勤務」
声優になったとき「オーディション」と「仕事」のときは絶対に体を空けたいですよね。
オーディションと収録以外の時間は普通に働くけれど、これらの予定が入ったら自由に休める仕事、オーディションや収録に行ける仕事が理想です。
オーディションも収録も昼間に行われます。
平日が多いのですが、土日に収録がおこなれることもあります。
そのため、「昼間、自由に動ける」のがベスト。
そうなると、深夜勤務の仕事が一番、声優と仕事の両立に支障がありません(体は辛いですが……)。
実際に、「下積み時代は夜勤をしていた」という声優はたくさんいます。
深夜勤務だと……
- 24時間営業のコンビニやファミレス
- 明け方まで営業している居酒屋
- 警備員
- 病院や福祉施設の夜勤(看護師や介護士)
- 清掃
- 24時間対応のコールセンター
などがあります。
例えばディズニーランドの夜間清掃スタッフは閉園後から勤務開始です。
介護施設は人手不足のことが多いので、アルバイトでも雇ってもらえます。
男性なら、警備員も良さそうです。
声優と仕事の両立、「休みやすい(抜けやすい)仕事」も狙い目
「夜勤もいいけれど、生活リズムがずれるのは嫌」
「夜起きていられない」
という人は、「休みを取りやすい昼間の仕事」を探しましょう。
筆者の知人は、派遣で大手ホワイト企業の事務をしていて、月末月初以外はいつでも自由に休めると話していました。
一方、同じ事務職でも忙しすぎるブラック企業だと「休み?何言ってんの」と休ませてもらえない場合があります。
こればかりは入ってみないと分からないので、入ってみて「ここは休みにくそう」と感じたらさっさと辞めるのがベストです。
派遣のほうが休みやすいけど、正社員だと金銭的に助かる
一般に休みやすいのは、正社員よりも責任のある仕事を割り振られる可能性が少ない派遣社員です。
また、もしブラック企業だったり、急に売れて仕事が続けられなくなったとき、派遣社員のほうがすんなり辞めやすいというメリットがあります(契約更新しないという方法で確実に辞められる)。
けれど正社員のほうが、金銭的には助かります。
声優はレッスンにとにかくお金を使うので、いつもカツカツ。財布はスカスカ。お金はとても大事です。
正社員で働いたほうが
- ボーナスがもらえる(ボーナスが支給される会社なら)
- 退職金がもらえる(声優で急に売れて退職しなくちゃならなくなった後の生活費を補填できる)
- 厚生年金に入れるのでもらえる年金の額が増える(可能性が高い)
- 社会保険に加入できるので、支払う保険料が国民健康保険の約半額で済む
というメリットがあり、金銭的にはかなり助かるはずです。
金銭的・休みやすさから考えると、ホワイト企業の正社員(営業職より事務職のほうが休みやすいはず)に就職できたら、安心して声優活動に邁進できます。へんに責任がある仕事を任されるポジションより、替えのきく「企業の歯車(どころか、抜け落ちても問題ないネジ)」くらいなほうが、声優とは両立させやすいです。
リモートでできる仕事を探せ!
今はリモートワークも普及しているので、完全在宅の仕事も狙い目です。
といっても、こまめに会議が入るような会社ではなく、自由にちょこちょこ抜けられるような会社がベスト。
これも入ってみないとどのくらいの緩さで抜けられるかがわからないので、養成所時代にとりあえず入社して、緩そうなら続ける、厳しそうなら次を探すくらいの感覚で職探しするのがおすすめです。
いちばん声優と両立しやすい仕事は、フリーランス
雇われる立場だと、どうしても上司の以降や周囲の環境により、休めたり休めなかったり、抜けられたリ抜けられなかったりということになりがち。
それがないのが在宅で働けるフリーランスです。しかし、フリーランスになるなら「その技能があれば食べている」だけの特殊技能がなければいけません。
声優だってフリーランスですしね。
何も特技や技能がない人でも参入しやすく仕事を獲得しやすいのが、動画編集です。
「動画編集の勉強を始めて、2カ月で会社をやめてフリーランスとして独立した」
という人を知っていますし、フリーランスで動画編集をしている人は多いです。また、副業で動画編集をしている人もたくさんいます。
また、プログラマーも在宅で仕事ができてフリーランスで仕事を獲得しやすい職業です。特に、LP(商品のセールスページを作る)が作れるようになると、単価の高い仕事がもらいやすいといいます。
もし今、あなたが声優の養成所に通っている生徒だったり、学生で「将来声優を目指したい」と思っているのであれば、今のうちから動画編集やプログラミングを学んでおくといいですよ。
人気声優が下積み時代にしていた仕事
売れっ子声優の皆さんが、売れる前にしていた仕事も調べてみました。
赤羽根健治さん:カメラ店
梶裕貴さん:ゴルフ用品店、お弁当販売、データ入力
神尾晋一郎さん:バーテンダー、マジシャン
小林裕介さん:電機メーカーの社員
櫻井孝宏さん:ファミリーレストラン
下野紘さん:コンビニエンスストア、引越屋、食品会社の冷蔵庫の中の仕事、ゴミ収集(清掃業)
白井悠介さん:ボーリング場の深夜勤務
鳥海浩輔さん:飲食店
野津山幸宏さん:コンビニエンスストアの店員
古川慎さん:スーパーの品出し、大型量販店、飲食店、運送会社の仕分け
細谷佳正さん:ファミリーレストランの深夜勤務
宮野真守さん:本屋さん
安元洋貴さん:飲食店
森久保祥太郎さん:ガソリンスタンド
大空直美さん:100円ショップの店員
茅野愛衣さん:ショップ店員。カラオケ屋、飲食店
鬼頭明里さん:ラーメン屋の店員
椎名へきるさん:八百屋の店員
竹達彩奈さん:雑貨屋の店員、イタリアンレストランの店員
花澤香菜さん:ファーストフード店
ファイルーズあいさん:スポーツジム
田村ゆかりさん:一般企業の正社員(OL)
水樹奈々さん:エステティックサロン
本当にひとぞれぞれで、会社員をしていた人も少なくありません。
ある程度売れてくると仕事を辞め、融通が利きやすい「1週間単位でシフトを出せる仕事」などに転職する人が多いようです。
コールセンターは役者やミュージシャンのたまごがたくさんバイトをしている
筆者自身はコールセンターで勤務していました。
コールセンターはとにかく人数が多いので、急な休みが取りやすいこと(シフトに3人しかいない中で休むのと、100人いる中で休むのでは罪悪感が違う)、声優はもちろん、役者やミュージシャンがたくさん働いているので理解してもらいやすいこと、似たようなことをしている人が多いので、友達を作りやすいのがメリットでした。
その一方、クレーム対応もあるのでストレスも強かったですが、今となってはいい思い出。コールセンターのバイトは入力もあるので、ブラインドタッチができるようになりました。
「役者の友達がほしい!」という人はコールセンターのバイトを探してみて。
単発のバイトで食いつなぐ人も
こまめに仕事探しをしなくてはいけないという手間はありますが、単発バイトなら、急に休んで職場に迷惑をかけるリスクも減ります。
今だと、「1日だけ」というコンビニバイトの募集もあるので、「単発・日雇いで働く」という選択肢入れておきましょう。
多くの声優が、下積み時代は仕事をしながら練習をして技術を磨き、オーディションを受けてブレイクするのを待ち続けました。
声優の夢を理解して応援してくれる人がいる職場に出会えるといいですね。
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